更新日:2021年7月29日
いせきんぐ宗像(田熊石畑遺跡歴史公園)は、弥生時代の歴史公園として緑の芝生広場や水田、花園が整備され、市民の憩いの場となっています。ここには戦前まで、県立宗像高等学校の前身である「宗像高等女学校」がありました。今回は昭和7年、この女学校に赴任した宗像考古学の父ともいうべき田中幸夫先生を紹介します。
宗像考古学のはじまり
田中先生は、明治34(1901)年に現在のうきは市に生まれ、国学院大学を卒業後、宗像高等女学校に赴任。教壇に立つ傍ら多くの遺跡を発見し、土器や石器、文献資料を収集しました。実は、田熊石畑遺跡も昭和8年に田中先生が宗像市初の発掘調査を行い、世に知られることになったのです。
田中先生と宗像郷土館
田中先生は、これらの資料を展示・公開する目的で昭和13年、女学校横に郷土資料館「宗像郷土館」を完成させました。ところが、戦中・戦後の混乱で郷土館は取り壊されてしまいます。しかし、田中先生が残した歴史を学び知る大切さや面白さは、現代にもしっかりと受け継がれ、郷土館跡地「いせきんぐ宗像」には、その場所が示されています。
市では、「田中幸夫と古代の宗像から田熊石畑遺跡の発見者から」と題したパネル展を開催。初夏の陽気の中、宗像の考古学が始まった「いせきんぐ宗像」に遊びに来てはいかがしょうか。
(文化財職員・豊崎)
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