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時間旅行ムナカタ第87回「国づくりの銅矛」

更新日:2021年7月29日

わが国の本格的な金属器文化は、弥生時代中頃(紀元前2世紀頃)に大陸・半島から伝来したと考えられています。この時、青銅器と鉄器はほぼ同時に伝わり、鉄はその強靭さから武器や工具として発達。一方、青銅器は美しく加工しやすいため、祭器として見栄えを重視してどんどん大型化します。伝来当初は長さ約20センチメートルほどですが、およそ400年の間に約80センチメートルほどまで大型化するのです。

武器形青銅器には、剣・矛・戈の三種があります。なかでも矛は、銅鏡が最も重要視される時代になっても、有力者の墓に副葬されていることから、とくに大切にされていたようです。さらに『日本書紀』でも矛は、神話の中で国土の誕生にかかわる祭器としての役割を担っていたことが記されています。

また、重留遺跡(北九州市小倉南区)では、平成8年に弥生時代後期の竪穴住居内から広形銅矛が出土し、注目を集めました。ムラの祭祀を執り行う司祭の住居だったのでしょう。

海の道むなかた館では、元旦から開催する特別展で、この広形銅矛を展示します(左記事参照)。特大の銅矛を通して神話の世界を想像してみましょう。

(文化財職員・白木)

  • 広形銅矛(国重要文化財長さ83.5㎝北九州市重留遺跡)の画像

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