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2.もの

「もの」は形のあるもっともわかりやすい歴史文化遺産です。文化財保護法における文化財の類型では、有形文化財のうち建造物・美術工芸品・民俗文化財のうち有形の民俗文化財・記念物のうち動物、植物・埋蔵文化財を含みます。

1) 建造物

これまでに神社・寺院建造物は261件、そのほか住宅などの建造物72件の専門調査が実施され、そのうち7件、8棟の神社・寺院建造物が国・県・市の文化財指定を受けています。神社建造物のうち、本殿は三間社流造が最も多く、切妻造・神明造・入母屋造の順となっています。また、拝殿は切妻造妻入が多く、本殿に覆屋や霜除けを付けるのも宗像市の特徴です。国指定重要文化財「宗像神社辺津宮本殿」・「宗像神社辺津宮拝殿」も本殿は流造、拝殿は切妻造であり、北部九州の特徴と一致しています。なお、旧宗像市内において、拝殿の建築年代は明治時代以降が一般的ですが、本殿は17世紀4棟、18世紀8棟、19世紀11棟と江戸時代のものも比較的多く残っています。寺院建造物には、本堂・庫裡・鐘楼・山門などがあり、昭和に建築されたものが最多ですが、なかには宗正寺観音堂のように建築年代が慶安4年(1651)年と伝えられるものもあります。そのほか、旧唐津街道沿いには、地域のシンボルとも言える町家として明治中期に建てられた「旧出光家住宅」や「勝屋酒造店舗兼主屋」が国の登録有形文化財に登録されています。

建造物

  • 生活空間 =住宅(農業住宅・漁業住宅・町家・都市住宅など)、公共(公民館・旧役場など)、産業(醸造建物・旅館など) など
  • 信仰空間 =神社(本殿・拝殿など) 、寺院(本堂など) 、堂 など

 

  • 17.住宅(農業住宅)
    住宅(農家)
  • 18.住宅(町家)
    住宅(町家)
  • 19. 産業(酒造建物)
    産業(酒造建物)

 

  • 20. 神社(本殿)
    神社(本殿)
  • 21.寺院(本堂)
    寺院(本堂)
  • 22.堂

                           

2) 工作物

宗像市は明治23年(1890)に北部九州でもいち早く鉄道が開通したことから、JR九州沿線には明治42年(1909)開通の城山トンネルやレンガ造りの橋梁など鉄道関係の工作物が比較的多く残っています。また、神社境内の鳥居・狛犬など信仰に関する石造物は、近世の宗像の信仰の様子がよく分かる資料が多く、吉田層の硬質礫岩や含礫砂岩など市域で産出する石材が利用されているものがあります。このほか、江戸時代の道徳教化に見られる孝子武丸正助・節婦お政・孝女こやをはじめ、地域の産業・教育・文化などの発展に貢献した顕彰碑や、明治時代以降の道路・圃場・溜池などの竣工記念碑も数多く残っています。

工作物

  • 生活に関するもの =交通(道路・橋・鉄道など)、産業(波止・用水路・溜池など)など
  • 信仰に関するもの =石造物(鳥居・狛犬・灯籠・五輪塔・地蔵・祠・庚申塔など)など
  • その他 =郡境石 、顕彰・教育・産業・行政などに関する記念碑など

 

  • 23.交通(鉄道)
    交通(鉄道)
  • 24. 産業(波止)
    産業(波止)
  • 25.石造物(鳥居)
    石造物(鳥居)

 

  • 26.石造物(狛犬)
    石造(狛犬)
  • 27.石造物(庚申塔)
    石造物(庚申塔)
  • 28.石造物(五輪塔)
    石造物(五輪塔)

 

  • 29.石造物(地蔵)
    石造物(地蔵)
  • 30.記念碑
    記念碑

        

3) 美術工芸品

 宗像市内には、一木造・丈六・クス材を使用するなど、九州の平安時代の特徴を持つ平安時代や鎌倉時代の古仏が比較的多く残され、吉留の八所宮が管理する長福寺(長宝寺)観音堂には、県指定文化財の平安時代前期に造像された十一面観音立像はじめとする仏像群が伝わっています。また、鎮国寺の本堂には鎌倉時代の五社本地仏、護摩堂には国指定重要文化財の平安時代後期の不動明王立像が安置されています。宗像大社には県指定文化財の桃山時代から江戸時代に奉納された五組の三十六歌仙図扁額があります。一組は狩野派画家や福岡藩のお抱え絵師のものも見られ、中央と筑前の画壇の様子を探る重要な絵画作品です。そのほかも、宗像大宮司・藩主・氏子と様々な階層の人々が奉納したもので、制作当時の宗像大社をめぐる人々の動向や信仰の様子を伝えています。

  • 美術工芸品 :絵画(絵馬・仏教絵画など) 、彫刻(扁額・仏像・神像など) 、工芸品(刀・甲冑など) 、書跡・典籍(経典など)など

 

  • 31.絵画(絵馬)
    絵画(絵馬)
  • 32.彫刻(仏像)
    彫刻(仏像)

  

 歴史資料

神社・寺院には鳥居・狛犬などの製造物に近世の金石文が数多く見られます。また、神社・寺院には、祭礼などに関する文書があり、地域や古くから続く旧家にも文書が残されています。写真や映像も歴史資料です。
宗像市では、神社建築に伴う古い棟札が確認されています。依岳神社には福岡県最古級の文明3年(1471)の棟札と以降、昭和9年(1934)までの神社の造営を記録した合計10枚の棟札が一連で福岡県指定有形文化財に指定されています。また、王丸八幡宮の棟札は天正9年(1581)のもので市指定有形文化財に指定され、いずれの棟札にも宗像大宮司の名が見られ、大宮司家の地域支配の在り方を窺い知ることができます。そのほか、宗像大社には中世・近世文書など約4000点がまとまって伝わっており、一部は「宗像神社文書」として国指定重要文化財に指定されています。県指定有形文化財の鎮国寺の銅製経筒には保延4年(1138)銘や奉納者の名が刻まれており、平安時代の末法思想が宗像市にまで広がっていたことが分かる資料で、宗像市ではこれまで5点の経筒が見つかっています。

  • 歴史資料 :金石文(記念碑の文字など) 、文書(区有文書など) 、写真 、映像など

 

  • 33.歴史資料(祭礼帳)
    歴史資料(祭礼帳)
  • 34.歴史資料(区有文書)
    歴史資料(区有文書)

 

道具

 祭礼で使用される道具や、生業で使用される専門的な道具、日常生活で長い間使用されてきた道具などがあり、宗像市では昭和時代の農具のほか、玄界灘で行われた漁撈に関する道具が豊富に収集されています。総点数は約6,000点にのぼり、うち1,309点が「玄界灘の漁撈具及び船大工道具」として国の登録有形民俗文化財に登録されています。また、鐘崎地区では海女漁が盛んで、近世から戦前まで対馬や能登半島などにまで出稼ぎ漁を行っていました。県指定有形民俗文化財「海女の用具」にはアタマカブリ(帽子)や水メガネ(水中メガネ)、アワビオコシなどがあり、昭和時代初期の海女の衣服から用具に至る一式によって往時の姿を知ることができます。

  • 道具 =祭礼具(神輿など) 、生活具 、生業具(漁具・農具・醸造具など) など

 

  • 35.祭礼具(八所宮大名行列
    祭礼具(八所宮大名行列)
  • 36.生業具(漁具)
    生業具(漁具)
  • 37.生業具(農具)
    生業具(農具)
  • 38.生業具(船大工道
    生業具(船大工道)

 

 

 生物

 宗像市には、変化に富んだ地形・気候などの自然・地理環境や神社・寺院・農村・漁村などの信仰・生活空間の中に多様な動物や植物が生息しています。植物は「宗像市植物目録」によると、植栽・管理された種を除き約1,300種が自生しています。また、動物は「宗像市自然環境調査報告書」によると在来種、外来種を含め1,500種以上が確認されています。国の天然記念物に指定されている「沖の島原始林」は対馬暖流の影響によって温暖で、ビロウやオオタニワタリなどの亜熱帯性植物の自生の北限としても知られています。動物では沖ノ島の岩礁の一つ小屋島は、カンムリウミスズメの営巣地として国天然記念物に指定されているほか、市の鳥のオオミズナギドリは沖ノ島に営巣する渡り鳥です。

  • 生物 =動物 、植物

 

  • 39.動物(モンキアゲハ)
    動物(モンキアゲハ)
  • 40.植物(オオタニワタリ)
    植物(オオタニワタリ)

 

考古資料

  宗像市では、昭和50年代から始まる行政主体の発掘調査などにより、旧石器時代から現代まで幅広い時代の考古資料が出土し、整理箱換算で約1万箱を収蔵しています。特徴的な資料としては、弥生時代前期の田久松ケ浦遺跡の磨製石剣などがあり、墳墓の形式を含めて朝鮮半島からの直接的影響下によってもたらされた可能性があります。光岡長尾遺跡の弥生時代前期の土笛は、日本海沿岸部に偏って分布する特異な遺物であり、対馬海流を介した日本海交流圏が想定されます。また、沖ノ島祭祀遺跡の祭祀遺物の中には、東アジア地域との交流を示す資料があります。このほか、三郎丸今井城遺跡の皇朝十二銭は九州最多の121枚を数え、古代における宗像と中央との太いつながりを示し、中世集落や宗像大社周辺から豊富に出土する輸入陶磁器類は、宗像大宮司家を中心とする日宋貿易の痕跡を示しています。このように宗像市は北部九州の沿岸部に位置する地理環境から、国内はもとより東アジアとの文化的交流を示す考古資料が多いという特徴があります。

  • 考古資料 =土器 、器 、金属器 など

 

  • 41.土器(壺:弥生時代)
    土器(壺:弥生時代)
  • 42.石器(石鏃:縄文時代)
    石器(石鉄:縄文時代)

 

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